2017年4月24日月曜日

秦野・渋沢丘陵散歩


(コース概要)

 渋沢丘陵は、秦野盆地の南側に位置し、標高200~300mほどの低山が連なる丘陵地です。台地上には畑地が拡がり、秦野市街地の背後に連なる東丹沢の山々が一望できる。 春は菜の花畑、秋のソバの花畑と。特に最近、頭高山周辺で八重桜が見頃となる季節には、訪れる人も多いい。
 今回は小田急・秦野駅から震生湖を経由し、渋沢丘陵を経て頭高山を小田急・渋沢駅へ下る約3時間30分の散歩道。

 前半は、小田急・秦野駅(南口)から白笹稲荷神社を経由し、緩やかな斜面に畑が広がる丘陵を登って行く。登るにつれて展望が開けて行き、秦野盆地の家並みの背後に広がる大山・東丹沢の山々を眺めることが出来る。コースの途中には、関東大震災時に誕生したと言う小さな湖、「震生湖」が雑木林に囲まれるように佇んでいる。

 後半は、台地上に連なる雑木林の道を丘陵地の最高点、頭高山(303m)を目指す。春、麓のソメイヨシノが葉桜になる頃、山頂へと連なる山裾に八重桜が咲き始める。
 頭高山から小田急・渋沢駅(南口)に下山する途中、チューリップのお寺としても知られる「泉蔵寺」に立ち寄ってみる。「泉蔵寺」からは、「若竹の泉」、「渋沢公民館」を経て市街地の中を車に注意しながら、「渋沢駅」へと向かう約3時間30分の散歩みち。
 

(コース)
 1.「小田急・秦野駅」 →(60分/3.5㎞)震生湖
 ・「小田急・秦野駅」 → 太岳院/今泉名水桜公園 → 今泉神社 → 南小学校 → 白笹稲荷神社 → 白笹稲荷入口・交差点 → 震生湖

2.震生湖 →(90分/4.5㎞)頭高山
 ・震生湖 → 向山配水場 → (渋沢丘陵) → 栃窪会館・分岐 → 峠・分岐 → 峠配水場 → かりがねの松(雁音神社)→ 頭高山

3.頭高山 →(60分/4.2㎞)「小田急・渋沢駅」
 ・頭高山 → 白山神社 → 泉蔵寺 → 若竹の泉 → 渋沢公民館 → 渋沢小学校入口・交差点 → 國栄稲荷神社 → 「小田急・渋沢駅」

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(所要時間)
・約3時間30分/歩行距離:約12.2km (時間/距離ともに参考程度とする)

(備 考)
・記 録:2017年 04月24日
・アクセス:「小田急・秦野」駅(南口)
      「小田急・渋沢」駅(南口)

(動 画)


●YouTube 秦野・渋沢丘陵散歩https://youtu.be/SBhQgQaxxHI


(秦野・渋沢丘陵散歩みち)




秦野・渋沢丘陵散歩/独案内(2017/04/24)

1.「小田急・秦野駅」から震生湖へ


▶ 小田急・秦野駅南口の改札を出ると、駅舎右側の階段を下り、広い直線道路の右側歩道を南へ200mほど行くと、丁字路にぶつかる。 ここで車道を横断し歩道を右へ、植込みの中に「今泉名水桜公園 0.2km」の道しるべがあり、道しるべに従って左の路地へ入ると、「亀王山 太岳院(曹洞宗)」があり、丁字路を右へ進むと、太岳院の境内に接するように「湧水池」(今泉名水桜公園)がある。

 太岳院門前から約50m先に今泉名水桜公園(湧水池)の入口がある。湧水量では、秦野盆地湧水群の中でも最大と言われ、古代から水源として利用され、周辺に集落が発達していったと言われ、今泉の地名もこの湧水池に由来するものであろうか。

■ 小田急・秦野駅から今泉名水桜公園(湧水池)へ

秦野駅(南口)
右側の歩道を南へ













丁字路右の路地に入る
植込みの道標













太岳院・門前
太岳院・境内













公園入口
湧水池













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▶ 今泉名水桜公園から再び車道に戻り、次の交差点を直進し、「今泉神社」前のバス道に出る。震生湖へは左へ、「秦野市立南公民館」を過ぎ、「南小学校前」交差点で右折し、次の交差点(白笹稲荷バス停)を左折すると、白笹橋を渡って間もなく「白笹稲荷神社」の赤い大鳥居が見えて来る。

 創建の年代については不詳であるが、宇迦之御魂命 ( うかのみたまのみこと )、大宮売命 ( おおみやめのみこと )、猿田彦命( さるたひこのみこと )を御祭神とし、農耕・生産の神として信仰(稲荷信仰)され、現在でも例年2月の初午の日には、多くの参拝者で賑わう。

■ 今泉名水桜公園(湧水池)から白笹稲荷神社へ

今泉名水桜公園の次の道しるべ
今泉神社手前の道しるべ













今泉神社手前の道しるべ
南公民館













南小学校前
小学校の先の交差点













白笹稲荷神社の大鳥居
白笹稲荷神社













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▶ 白笹稲荷から、県道62号「白笹稲荷入口」交差点を横断し、丘陵へと緩やかな坂道を上って行く。登って行くにつれて眺望も開け、秦野盆地の背後に大山をはじめ、東丹沢の山々が一望できる。丘陵地の尾根道に合流したところを右へ、震生湖を目指す。

■ 白笹稲荷神社から丘陵へ

白笹稲荷入口・交差点
丘陵への坂道













大山方面
菜の花畑













丘陵の尾根道を右へ
尾根道の道しるべ













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▶ 畑が一旦途切れてたところで、左側に震生湖へ下りて行く道がある。坂道を下って行くと、湖の公園入口に10台分ほどの小さな駐車場があり、平日でもヘラブナ釣りの常連客が訪れる釣り場になっている。
 昔は、小さな売店があり、ボート遊びなども楽しめたが、今は釣り堀状態か。
湖畔の右側に細い遊歩道があり、途中にある弁財天を経て、湖の奥で右へ木段の続く雑木林の中の斜面を登って行くと、再び丘陵の尾根道(車道)に出る。

■ 丘陵の尾根道から震生湖へ

震生湖入口
震生湖入口の道しるべ













震生湖畔
雑木林の木段














2.震生湖から頭高山へ


▶ 震生湖から丘陵の尾根道(車道)に出たところで左へ、バス道路の「震生湖」バス停の先で右の細い道に入る。電波反射板の鉄塔がある三角屋根の民家横を抜け、雑木林の中の道に入る。
 この辺りは浅間台と呼ばれ、雑木林の道を抜けると、「向山配水場」前に出る。配水場からは左へ、農作業用の細い道が雑木林と畑地、ミカン畑を交互に縫うようにしてなだらかな丘陵の尾根を進む。この辺りが「渋沢丘陵」と呼ばれる丘陵地である。

■ 震生湖から渋沢丘陵へ

震生湖公園入口
公園入口の道しるべ













震生湖バス停・分岐
バス停・分岐の道しるべ













向山配水場
配水場前の道しるべ













渋沢丘陵
渋沢丘陵













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▶ 雑木林を抜け、小原地区からの車道に合流したところで、右へ下ると程なく栃窪の集落に出る。
 栃窪の真栖寺(曹洞宗)を過ぎ、「栃窪会館」の前で「頭高山/峠」方面と「渋沢駅」方面に分岐、頭高山へは直進する。

■ 渋沢丘陵から栃窪会館・分岐へ

渋沢丘陵
渋沢丘陵













小原からの車道を右へ
車道の道しるべ













栃窪
栃窪会館・分岐













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▶ 栃窪会館・分岐を直進し、民家を抜けると栃窪神社との分岐に出る。分岐には古い道標があり、「右 小田原道」の文字が見える。頭高山方面へは、右の林の中を進んでゆく。
 小田原・古道の未舗装の峠道から、再び舗装された杉林の道を少し下ると、渋沢駅の分岐に出る。直進すると「頭高山」方面、右に坂を下って行くと県道708号の「峠隧道」(トンネル)下に出て、渋沢駅へ至る。

 分岐を直進し、「峠配水場」の前を通り過ぎると、杉林を抜けたところで視界が開けて来る。畑の向こうにお椀を伏せた様な形の頭高山が見える。
 峠集落との分岐点を右に折れ、さらにその先の篠窪の分岐で右の坂道を下って行くと、途中に「雁音神社(かりがねじんじゃ)」の小祠が祀られている。

■ 栃窪会館・分岐から「かりがねの松」へ

栃窪神社・分岐
幡龍王社













渋沢・分岐
渋沢・分岐の道しるべ













峠配水場
峠配水場先の分岐













峠・分岐
峠・分岐道しるべ













● 篠窪・分岐と矢倉沢往還
 頭高山へは右の坂を下って行くが、左へと曲がって麓の篠窪・三嶋神社へ至る道は、古い時代(平安~鎌倉時代)の矢倉沢往還の古道跡ではないかとも言われる。ちなみに矢倉沢往還は、江戸・赤坂から駿河・沼津に至る街道で、江戸時代には東海道の脇街道として整備され、現在の国道246号に受け継がれている。

篠窪・分岐を右へ
篠窪・分岐













● 「かりがねの松」(雁音神社)の伝説
 昔、千村が大山詣でなどの参拝で賑わっていた頃、京から「かりがね」という美しい姫が旅の途中「ちむらわかされの辻」という三差路(さんさろ)で、急に胸を抱えて倒れてしまった。村人の手厚い看護にもかかわらず、姫は帰らぬ人となり、村人たちは、そこに姫を葬り、1本の松を植えました。松はやがて大きく美しく育ち、いつの頃からか「かりがねの松」と呼ぶようになったという伝説が残されている。
 「千村分去れ(ちむらわかされ)の辻」・三差路(さんさろ)が、どこなのか?、また、かりがねの松の木はその後どうなったのか?、は不明である。

坂の右に雁音神社
かりがねの松(雁音神社)













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▶ 「かりがねの松」を少し下ると、頭高山入口の分岐に出る。頭高山へは、左の道を登って行く。 折しも八重桜が見頃となり、山頂直下にある休憩所(トイレ)周辺では八重桜が満開になっていた。

■ かりがねの松から頭高山へ

頭高山入口・分岐
分岐・道しるべ













白山神社方面林道・分岐
分岐・道しるべ













山頂直下・休憩所
山頂直下・休憩所













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▶ 山頂直下にある休憩所から少し上ると、道が左右に分かれ、どちらからでも山頂へは行けるが、左の方がやや近道になる。 木段を上ると秋葉神社の小さな鳥居があり、その奥に山頂の東屋風・休憩所がある。

山頂直下・分岐を左へ
頭高山山頂へ













● 頭高山・山頂
 山頂には秋葉神社の石祠が祀られていたことから、江戸時代末期の頃まで、秋葉山と呼ばれていたが、後世になり頭高山と呼ばれるようになったと言う。

山頂・秋葉神社の鳥居
山頂・東屋風の休憩所














3.頭高山から「小田急・渋沢駅」へ


▶ 山頂からは反対側の斜面を下り、右へ廻りこむようにして山頂直下の分岐点へと戻る。 山頂直下の休憩所を過ぎ、白山神社方面への分岐まで戻った所で、左の林道を下って行く。(*白山神社方面の表示は無いので注意)
 林道を下り、四つ辻へ出たところで、左下の道を白山神社へと下って行く。

 白山神社からは、老人ホーム前を過ぎ、次の丁字路を左へ行くと、高台にチューリップの花のお寺で知られる泉蔵寺がある。

■ 頭高山から泉蔵寺へ

山頂・下山道
山頂・下山道













山頂直下・分岐
山頂直下・休憩所













白山神社方面・分岐
四つ辻













四つ辻・分岐
分岐・道しるべ













白山神社
白山神社













花の寺・泉蔵寺
泉蔵寺のチューリップ













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▶ 泉蔵寺から渋沢駅までは、概ね市街地の中を通るいくつかのルートがあるが、いずれも明確な道しるべがないため事前に地図を準備し、下調べをするなどの注意が必要。

 泉蔵寺から丁字路まで戻ると、そのまま直進、名水「若竹の泉」前を過ぎ、丁字路を左へ室川の橋を渡り、上り坂の途中で右の小道(旧道)に入る。 室川沿いの道の途中にある庚申塔の先で左折し、坂道を登って行くと渋沢公民館まえに出る。

 渋沢公民館を過ぎた所で、右へ住宅街の坂道を下り、県道の「渋沢小学校入口」交差点に出ると、県道を直進する。

■ 泉蔵寺から渋沢小学校入口・交差点へ

「若竹の泉」まえ
室川を渡り坂道を右へ













下の旧道(小道)に入る
室川沿いの旧道













庚申塔の先で左折
渋沢公民館を過ぎ、右に下って行く













県道・渋沢小学校入口・交差点
住宅街の坂道を下る













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▶ 県道は、曲松郵便局辺りから緩やかな下りとなり、稲荷神社・交差点を過ぎた左側に「國榮稲荷神社」がある。境内入口に大山道/矢倉沢往還の石碑がある。
  稲荷神社の先、交番前の交差点を左へ入ると駅前商店街で、小田急・渋沢駅(南口)に到着する。

■ 渋沢小学校入口・交差点から小田急・渋沢駅へ

國榮稲荷神社
大山道/矢倉沢往還・石碑













駅前商店街
小田急・渋沢駅(南口)