横浜・大鷲神社の酉の市 2013.11.3 |
早いもので今年もあと2ヶ月、「酉の市」や「だるま市」の話題が聞かれるようになると、「ああ、もうそんな時期か、今年もそろそろ終わりかな」と感じさせてくれる季節となる。
「酉の市」といえば、関東では浅草の鷲神社が有名であるが、神奈川では横浜市南区の真金町(まがねちょう)にある「金刀比羅・大鷲神社(ことひら・おおとりじんじゃ)」が知られている。
毎年、11月に恒例の「酉の市」が開かれ、たくさんの人でにぎわう。
「お酉さま」と呼ばれ横浜市民から親しまれていて、市民はもとより、神奈川県下からも縁起物の「熊手」を買い求める人々でにぎわう風景は、横浜市の「無形民俗文化財」にも登録され、初冬の横浜の風物詩となっている。
「お酉さま」がやってくると、「もうすぐ今年も終わりか」とあらためて思う季節であり、年末・年始の準備にいそがしくなる頃でもある。
今年は、「三の酉」まであり、昔から火事の多いい年とも言われてきた。
大小の露店がずらりと並んだ「大通り公園」沿いでは、来年こそはいい年になりますようにとの願いを込めて行き交う人の波が、夕方から夜遅くまでつづく。
横浜・金毘羅大鷲神社前 |
酉の市・夜店 |
熊手は酉の市で売られる縁起物の一つで、本来は物を掻き集める道具で、大鳥神社(おおとり)の社名や「わしづかみ」に通じる鷲神社の社名とあいまって、運や福を大きく取り込む(かっこむ)という商売繁盛、開運招福の縁起物として飾られる。
福・徳を掻き集める意味の竹製の熊手に、おかめの面、模造した大判・小判、米俵、益々繁盛の枡などその他宝船に七福神などを取り付けたもので、あらゆる縁起物がこれでもかというくらいに取り付けられている。商売をされる方などが、お店の神棚や店頭にかざる。
最初は小さいものから、今年より来年はもっと商売が繁盛するようにと毎年少しずつ大きいものに買い換えるのだそうである。
縁起物の熊手 |
縁起物の熊手 |
” 風おろしくる青空や一の酉 ” (石田波郷)
” 星空を闇とは見せつ酉の市 ” (水原秋桜子)
” 商いに縋(すが)る熊手を買ひにけり ” (笹尾 操)
” 春を待つことのはじめや酉の市 ” (宝井其角)
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