2013年6月20日木曜日

麦茶の健康効果について



 日本の夏の飲み物といえば、かっては冷たい麦茶が定番だったが、人口甘味料で味付けされた清涼飲料にその地位を譲って久しい。 近年、健康志向と手軽さからペットボトル入りの緑茶やウーロン茶が飲まれるようになった。

そんななかで、地味ではあるが昔から飲まれてきた「麦茶」の健康効果が、最近、見直されてきている。

麦茶は、大麦(主に六条大麦)の種子を焙煎したものを煎じて飲用としたもので、古くは平安時代から飲まれていたとも言われている。 茶木の葉を使用したものではないので、一般的な茶葉に含まれるカフェインやタンニンが含まれていないので、乳幼児や妊婦から、お年寄りまで幅広く飲用に適している。

尚、市販の冷水用、煮出し用のティーバッグタイプの麦茶には、速く色や香りを出すために、紅茶やウーロン茶の粉末などを混ぜている商品もあり、カフェインやタンニンが含まれる場合もあるので注意が必要である。



《 効 能 》

1. 血液の流れをよくし、夏バテを防止する作用

大麦を焙煎する過程で作られる麦茶独特の香りは、ピラジン(アルキルピラジン類)という成分で、血液の流れをよくする働きがあることがしられています。汗をかいて水分が排出されることで血液の流れが悪くなり、老廃物が排出しづらくなり、疲労物質が溜まることで疲労しやすく、夏バテの原因の1つと考えられます。

麦茶は、昔から夏バテ防止に役立つ飲み物として経験的に知られていて、水分補給と同時に血液の流れをよくすることで、夏バテ防止・解消のためにはより効果的と考えられます。
また、血流がよくなることで夏の冷房などによる手足の「冷え」にも効果が期待できるといわれている。

2.胃の粘膜を保護する作用

麦茶の抽出成分には、胃の粘膜を保護、糖尿病の合併症防止、炎症を抑える作用などの機能が判明。

3.抗酸化作用

麦茶に含まれるPクマル酸などが酸化因子のペルオキシナイトライトに対し、高い消去活性があることが判明、老化や、がん、脳卒中、心筋梗塞などの原因にもなる活性酸素を抑制し、生活習慣病などの予防効果も期待できるのではと言われている。




《 美味しい麦茶の作り方 》

1.麦茶(粒状の焙煎麦)を、水1リットルに対し約30gの麦茶をティーパックに入れる。

(ティーパックに麦を入れるときはパンパンに入れないで半分位を目安とする。パンパンに入れると煮出すときに麦が膨れてティーパックが破れたり、麦が飛び出したりすることがあり、うまく麦の成分がお湯に溶け出さないことがある。)

2.沸騰したお湯に麦茶のティーパックを入れてから火を止め、蓋をして30分ほど放置したところで、ティーパックを取り出しポットなどの容器に移し替える。

3.粗熱(あらねつ)をとってから冷蔵庫で保管する。

尚、麦茶は消費期限が短い(腐敗が早い)ので、当日か翌日までには飲みきる事。


《 美味しい麦茶の作り方のウラ技 》

市販の水出し用のパックを使って、粒のままの昔の麦茶の味に近づけるウラ技です。
(水出し用のパックの中の麦粒は、冷水でも素早く抽出させるために、粉状に砕かれているため煮出すと雑味が出やすく美味しくない。そこで!)

1.水出し用のパックにお湯をかけ、ひたひたになるくらいにして1分間蒸らす。

2.お湯で蒸らしたバックを、水1リットルの中に1時間ほど入れて取り出すと出来上がりです。
(濃い目が好きな方は、少し長めに入れもよい。ただし。長くても2時間程度で取り出すこと。)

3.最後に、好みによりインスタントコーヒーをひとつまみほど入れると焙煎の香りを取り戻すことができる。


《注意》ハトムギを原料とするハト麦茶は、麦茶(大麦)とは別なもので、利尿作用が高く、妊婦が摂取するのはひかえた方がよいとも言われている。


● 尚、健康効果については、個人差もあり過大に期待しないことが肝心で、好みに応じて日常的に楽しむ程度がよろしいかと!
緑茶、紅茶、ハーブ茶、ウーロン茶・・・・・など、好みのお茶でほっと一休み、この時間が一番の健康効果かもしれない。