2012年10月12日金曜日

最近話題の長寿遺伝子とは!



 健康、長寿の秘訣は、日頃の食事と運動が大切であるという。 近年の健康食ブームで世界的にも日本食(和食)が注目されているが、当の日本では「和食」離れがすすみ、「洋食」化に伴うとされるガンや肥満、糖尿病などが増加している。

 そんななか、最近話題になっているのが「サーチュイン遺伝子」、長寿遺伝子や抗老化遺伝子
とも呼ばれていて、この遺伝子が活性化することにより寿命が延びたり、老化を遅らせる作用があるとされている。

 この遺伝子は、誰でも持っていて通常は眠っているが、カロリー摂取を制限することでスイッチオンすることが出来ると言われている。アメリカでの研究によると、30パーセントのカロリー制限をした結果、老化の目安とする血管年齢では、一般の人に比べて平均でも30歳は若いという結果が報告されている。

 ただ、このサーチュイン遺伝子、カロリー制限をやめるとすぐにオフになり、働かなくなるという。
つまり日頃から食事は、お腹いっぱい食べるのではなく、もう少し食べたいなと思うところで止めにしておくのがちょうど良いという事である。
 そういえば江戸時代の儒学者、貝原益軒の有名な「養生訓」にも、長寿の秘訣は「腹八分目」が良いと記されている。日本では昔から言われていた言葉である。
 「養生訓」では、加えて日頃からの適度な運動(歩くこと)を心がけることが記されている。

 日本が長寿国といわれるようになった要因は案外このあたりにあるのかもしれない。もちろん医療の発達や、国民皆保険制度などの他に栄養状態が良くなったことが大きい要因ではあるが。
 ただ、戦後の貧しかった時代から高度成長期になり、「飽食の時代」と言われるようになったころから、食習慣が欧米化し、「米離れ」、「魚離れ」が問題となり、最近では家庭でも朝食に「ごはん」よりも「パン」を食べると答えた人のほうが圧倒的に多いとの調査報告が話題になった。

 日本人の食文化の特徴は、穀物(米など)を主食とし、野菜、豆類の加工品、魚を中心とした副食、それに発酵食品(納豆やみそ、醤油、漬物類など)、さらに世界的にも珍しい生食文化であることが言えよう。 生で食べることにより加熱によるビタミンやミネラルの損失を防ぎ、食物繊維などの栄養素をバランスよく摂取することができる。生食を可能にしているのは、日本人の食品衛生面(新鮮と安全)へのこだわりであろう。

 ただ、本来の食文化も、昨今では無くなりつつあるのが残念です。 豊かになった日本が、欧米先進国型のメタボ、肥満による成人・疾患(生活習慣病)の増加により、近い将来に「世界一の長寿国」という名を返上する日が来ることにもなりかねない。

 元気で「天寿」をまっとうしたいと願うなら、もう一度、「食」の大切さを再認識することが必要であろう。







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